わたしがNFTアートに興味を持つキッカケとなったのが、この小学生3年生「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」君がiPadのドット絵ツールで描いた「Zombie Zoo」作品。
夏休みの自由研究で描き始めたこのドット絵の作品は最初は2300円で販売されてました。
それがわずか1ヶ月と経たずに100万円以上で取引されるほどの人気に。
なぜ、小学生の絵がこんなに高額取引されるようになったのでしょうか?
その謎を探ってみたいと思います。
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」誕生のキッカケ
小学3年生「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんがNFTアートを始めたのは母親の草野絵美さんの影響。
草野絵美さんは歌を歌うアーティストであると同時にNFTアートの作成・販売の経験があって、NFTについて日頃から話題にしていたとか。
そんなときに「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんがNFTアートを描きたいと思った出来事が。
キッカケは、12歳のベンジャミン・アフメドさんが「おかしなクジラたち(Weird Whales)」のNFTコレクションが約110イーサ(4000万円)稼ぎ出したというニュース。
■ベンジャミン・アフメドさんの「おかしなクジラたち(Weird Whales)」
これを見てゾンビ飼育員さんは、
「ぼくもやってみたい!」
と母親の絵美さんに言ったそうです。
「じゃあ、好きなゾンビのピクセル画を描いてみたら」
これが「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」誕生のキッカケとなり、「ゾンビ」と「動物」を組合せた他にはないオリジナルの作品が作り出されます。
ちょうど夏休みだったこともあり、夏休みの自由研究として「NFTアートの作成・販売」をやることにしたそうです。
このときは、まさかこんなに話題になるとは思ってなかったでしょうね。
まさに人生を変える出来事になりました。
iPadの無料アプリで絵を描き始める
NFTアートを作るために道具として母親の絵美さんは準備したのは、無料でドット絵が描けるアプリ。
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんが日頃から使っているiPadにダウンロードしてあげたそうです。
9歳の「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」くんの制作活動は淡々と進んでいます。
— Business Insider Japan (@BIJapan) April 18, 2022
一番思い入れのある作品は「ママのために書いた絵」だそうです。
▶️【NFT家族】母親のアートが3日間で13億円の取引高に。きっかけは9歳の長男だったhttps://t.co/d78RXZdOqL pic.twitter.com/7aIdoQk23g
iPadでドット絵が描ける無料アプリの代表的なものはこちら。
・ドットピクト!
・Pixel Art
・Dottable
・Pixelable
・ビーズクリエイター
・8bit Painter
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんは使っているアプリについて公表してないけど、写真に写ってるiPadの画面を見てみると「8bit Painter」っぽいですね。
「8bit Painter」は無料アプリなので広告が表示されますが、課金すると広告を非表示にできます。
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんは課金して広告表示がされてない状態になってますね。
2021年8月25日「OpenSea」で「Zombie Zoo」発売
「Zombie Zoo」作品が完成したら、母親がNFTアートを売買できる世界最大手のNFTマーケットプレイス「OpenSea」に登録して2021年8月25日から販売を開始しました。
販売開始に合わせて、Twitterやインスタグラムでもアカウント開設してます。
広報活動として英語での発信もしています。
「OpenSea」は世界中の人が見るから英語での情報発信があった方が良いんですね。
インスタグラムでは人気はなかった?
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんのインスタグラムを見ると2021年8月25日に9作品を公開してます。
英語のタグが付けられているけど、作品についての説明はほとんどないですね。
「いいね」は2ケタが多くてコメントは0とか1ばかり。
Twitterもそれほどツイートしてないし、フォロワーも少ないです。
もともと小学生の宿題として始めたものなのなんだからこんなもんですよ、普通は。
これだけみれば爆発的にヒットするとは誰も思わなかったでしょうね。
世界中で「Zombie Zoo」が高額取引される
2021年8月25日に販売を開始しましたが、8月28日の3日後に作品が売れました。
最初に購入した人はドット絵の大御所の『たかくらかずき』先生で、購入金額は2300円。
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんはその売上で大好きなポケモンカードを買いに行ったとか。
販売開始からわずか3日で無名の小学生の作品が売れるなんてスゴいですよね。
さらにスゴいのはここからです。
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんが世界中で注目されるのが2021年9月2日。
アメリカで有名なトレバー・マクフェデリーズ(Trevor McFedries)さんが作品を購入。
これをキッカケに「Zombie Zoo」作品の価格は一気に高騰してメディアで取り上げられ話題となります。
有名アーティストが作品を購入してくれたことで一気に話題になるのは、ジャスティン・ビーバーさんがYoutubeで「ピコ太郎」さんの動画を面白いと言って話題になったのと似てますね。
まだこれで終わりじゃありません。
世界的DJとして知られるスティーブ・アオキさんも3点の作品を、それぞれ2ETH(約240万円)で購入。
これが決定打となり「Zombie Zoo Keeper」さんの作品は多方面で展開していきます。
販売開始からわずか1ヶ月で240万円で取引される作品になるとは、本人はもちろん、母親の絵美さんも思ってなかったでしょうね。
「Zombie Zoo」の「偽物」が出てくる
「Zombie Zoo」の作品が高額取引されるようになると「偽物」「盗作」の問題が。
元々がドット絵のシンプルな作品なのでマネしやすいのもあるけど、偽アカウントを作って「Zombie Zoo」の作品をコピーして売る人たちが出てきました。
NFTアートは、誰でも登録・販売できるけど悪用はダメ。
????BEWARE????
— Zombie Zoo.eth(????♂️,????) (@ZombieZooArt) 2021年9月8日
A FAKE Zombie Headphone has been minted????
When you buy one, please check if it was created by @emikusano with verification mark ✔︎.
I need your help. Please report this page with violations‼️#zombiezoo #NFTCommunity https://t.co/ivAOz1ANJO pic.twitter.com/iBeWHnBL8o
「Zombie Zoo」のアニメ化プロジェクト始動!
「Zombie Zoo」のアニメ化プロジェクトが進んでいて現在PVが公開されてます。
このアニメ化までの流れがまたスゴいです。
母親の絵美さんがアニメ化の企画を考えて東映アニメーションに務める大学時代の友人へ売り込みに行ったとか。
スゴい行動力ですよね。アーティスト活動をしながら広告代理店で働いていた経験が役に立ったと言ってますが、ここまで行動できる人はなかなかいない。
アニメがいつ公開されるかはまだわからないけど楽しみですね。
経済誌Forbesに「Zombie Zoo Keeper」が掲載される
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんは世界的な経済誌であるForbesの日本版「2021 Forbes JAPAN 100」にも選出されました。
企業の代表者の名前がズラズラと並んでいる中に「Zombie Zoo Keeper」の文字が!
他には、プロ野球選手「大谷翔平」さん、VR/NFTアーティスト「せきぐちあいみ」さんなどの名前が掲載されてました。
ビジネス誌に載るなんて日本のNFTアーティストを代表する存在になった感じだね。
日本橋三越で初の「Zombie Zoo Keeper」ソロ展示会
2022年2月には日本橋三越で「Zombie Zoo Keeper」初のソロ展示会が開催されました。
今回のイベントのために「ネコ」をテーマにした新作シリーズ「Zombie Zoo Cats」の10点を書き下ろしされました。
フィジカルアートとしてデジタルアートをプリントしたアクリルフレームやキューブが展示・販売されて、デジタル作品が手で触れられるものに。
ピコ太郎とコラボして楽曲やミュージックビデオも
「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんの勢いは止まらない!2022年4月ピコ太郎さんとコラボした「Zombie Zoo to PIKOTARO DESU」の楽曲リリース。
ミュージックビデオを“NFT化”まで決まってる。ピコ太郎さんとはアーティスト活動をしている母親の絵美さんが知人を介して知り合ったとのこと。
https://twitter.com/ZombieZooArt/status/1509667668017946626
「The Sandbox」と提携し「Zombie Zoo Land」開発決定
世界で知られるNFTメタバース「The Sandbox」との提携でメタバース上での「Zombie Zoo Land」開発決定。「The Sandbox」で「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」さんの描いたピクセルアートを3Dで再現したNFTゲームが遊べて、土地やキャラクターが売買できる。ゲームにまで広がりをみせるとは。
まとめ
2021年8月に販売を開始してから約1年で「2021 Forbes JAPAN 100」選出、アニメ化、楽曲リリース、ゲーム化の発表など様々なことがあり、まさに激動の1年でした。
アニメやゲームはまだ発表されただけなので、公開されたときはまだ大きな話題になることは間違いありません。
まだまだ「Zombie Zoo」の世界は広がっていきます。
さらに草野絵美さんは「Zombie Zoo」で学んだことを活用して「Shinsei Galverse(新星ギャルバース)」を企画してOpenSeaの「Top NFTs」ランキングで1位を獲得してます。親子でNFTクリエイターってのはスゴいですね。