今ではイラストの仕事はアナログで描いている人は少なくて、印刷・出版、スマホアプリやゲームのキャラクターまでイラスト制作はパソコンで描くデジタルイラストだと思って問題ないです。
デジタルイラストのメリットはデータ化しているのでインターネットを使って入稿ができることがあります。郵送などの手間がないためアナログイラストに比べて、制作にかける時間が長くとれます。また、一度道具を揃えれば、アナログのように画材がなくなるということがないので経済的にもメリットがあります。
これからパソコンでイラストを描いて仕事をしようと思うとどんな道具が必要になるのか、実際に仕事をしてみないとわからないと思いますが、仕事を始める前に最低限必要になるであろう道具について説明したいと思います。
デジタルイラストを描くのに必要になる道具
- パソコン(必須)
- イラストソフト(必須)
- タブレット・マウス(必須)
- プリンター(あると便利)
- スキャナー(あると便利)
それではそれぞれの道具について説明していきます。
パソコン
デジタルイラストを描くのにパソコンがなければ何もできません。最近では、スマホやタブレットなどでも絵を描けるようになりましたが、小さな画面では作業効率が悪いので大きなモニターに接続できるパソコンをオススメします。
使用するパソコンはWindowsでもMacでもどちらでも大丈夫です。
もし、パソコンを持っていないなら好きな方を選んで買ってください。わたしはMacを使ってますが、Mac上でWindowsを動かせるのでWindowsのソフトを使うことがあっても困りません。もし、どちらのパソコンを選ぶかで迷ったら、Macを選んでおくことをおすすめします。ただ、Macを選んだ場合はパソコンゲームが少ないのでゲーム好きにはオススメしません。
買うときの注意点としては、安くても良いので保証のある新品のパソコンを買うことです。新品でもWindowsなら5万円程度、Macなら10万円程度と安く買えるのに安いからと言って、いつ故障するかわからない中古パソコンは絶対に買わないでください。
イラストソフト
パソコンが準備できたら、次はイラストを描くソフトです。本格的にイラストの仕事で稼ぎたいなら、プロも使っているPhotoshopやillustratorを購入すると仕事の幅が増えて収入を増やせます。
しかし、未経験から始める、趣味の延長で副業として稼ぎ始めたいなら有料ソフトを買わなくても無料ソフトで十分です。無料ソフトにもいくつかありますので、あなたが使いやすいものを選んでください。
■有料ソフト
- Photoshop(フォトショップ)
画像編集ソフトだが、イラストもかける万能ソフト。 - illustrator(イラストレーター)
拡大しても崩れないドローイラストが描ける。会社のロゴ制作には必須 - SAI(サイ)
線画が描きやすいペイントソフト。イラストを描く人には有名なソフト。 - Painter(ペインター)
油絵や水彩画など紙にそのまま描いているようなイラストが描けます。 - CLIP STUDIO PAINT PRO(クリスタ)
イラスト制作に特化したペイントツール。単ページの漫画制作も可能。
■無料ソフト
- FireAlpaca(ファイア アルパカ)
無料でイラストが描けるペイントツールの決定版。まずはこれを使いましょう。 - GIMP(ギンプ)
Photoshopの代替にもなる多機能ペイントソフト。UIが独特なのが難点。 - Inkscape(インクスケープ)
無料ドローソフトの中でイラスト制作に向いているソフト。他に選択肢なし。
タブレット・マウス
パソコンでイラストを描く時にあると便利なのが、ペン入力で絵が描けるタブレットです。タブレットも安いものから高いものまでいろいろ売られていますが、タブレットといえばワコムというくらい圧倒的なシェアがあるので、最初に買うタブレットは1万円くらいの安いワコム製品にしましょう。
なぜ、高いタブレットをオススメしないかというと、実際に鉛筆やペンで描く感覚とタブレットの描き心地は全然違うからです。タブレットではペン先を見て描くのではなく、モニター画面を見て描きます。これが問題でタブレット最大の弱点です。最近では、タブレット自体がモニターになっているものもありますが、パソコンよりも高いのでそう簡単には買えません。
線画を描くなら、タブレットはあった方が良いですが、別にマウスでも描けます。パソコンを買ったときにマウスがあれば、それを使えば良いのです。ノートパソコンの場合はトラックパッドがあるのでマウスがついていないことが多いので、トラックパッドの操作に慣れているならマウスも必要ないですね。
プリンター
デジタルイラストを描くのにプリンターは必要ない気がしますが、イラストをモニターで見るよりも紙で見た方がイラストのおかしなところや修正点を見つけやすいです。出版や印刷関係のイラストを描くなら実際に紙に印刷した状態、商業印刷と同じCMYKで印刷できるプリンターがあると色の狂いを最小限にできます。
プリンターはなくても良いですが、作品のポートフォリオ作りなどクライアントや営業をする時に作品を紹介しやすいのであれば何かと便利です。
スキャナー
デジタルイラストとはいえ、最初に紙と鉛筆で下書きをした方が早く絵が描けるという人にはスキャナーを購入することをオススメします。下書きをパソコンに読み取れるようになれば良いので、スキャナーではなく、デジカメやスマホのカメラでも代用できます。
仕事で必要になったら買い足していけば良い
デジタルイラストを描くのには「パソコン」と「イラストソフト」が最低限必要です。パソコンを準備するのにお金がかかるかもしれませんが、今使っているパソコンがあればそれを使えば良いので、無料のイラストソフトを使えばイラストの初期投資はゼロで仕事ができます。
イラストを描くのに有料のソフトや、タブレットがあった方が良い場合もありますが、仕事に慣れていないならまずは今ある道具で稼いでからその稼いだお金で有料ソフトや道具を買っていきましょう。
仕事ができるイラストレーターは道具を選ばずに稼げます。Windowsに付属しているペイントを使ってイラストを描いた人もいるので、有料ソフトでも無料ソフトでも稼ぐことはできます。高いソフトを使ったからといってイラストが上手くなるわけではないので、イラストの仕事をまだやったことのない未経験者は道具を買い集めるよりもイラストのスキルを高めることに集中しましょう。