MacのInkscapeでepsファイルを編集する方法

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MacのフリーソフトでEPSファイルを編集したい

イラストを描くためにイラスト素材集を買うとJPGファイルと
画像が編集できるようにEPSファイルが収録されていることがあります。

JPGファイルは普通に使えるので問題ないのですが
この配慮はうれしいのですがEPSファイルを編集できるソフトは
アドビのイラストレーターくらいです。

イラストレーターって新品を買うと6万円以上します。
普通に考えてイラスト素材をちょっといじることに
6万円も使えませんよ。

でも、せっかく編集できるデータが素材集に収録されているなら
使いたいじゃないですか。

そこで、MacでEPSファイルを読み込めるフリーソフトが
ないかといろいろと探してみました。

そして見つかったのが「Inkscape(インクスケープ)」。

とはいえ、現在の最新バージョン0.48の「Inkscape」では
EPSの書き出しはできるけど、EPSファイルの読み込みができません。

「Inkscape」で読み込めるベクターファイル形式は
SVGというファイル形式だけなんです。

SVGしか読み込めないならEPSをSVGに変換するという
方法を見つけて「GSView」というソフトを使えば
EPSファイルをSVGファイルに変換できるということがわかりました。

しかし、「GSView」を使うためには「Ghostscript」という
ソフトを入れる必要があるそうです。

「Ghostscript」をインストールすると「Inkscape」だけでなく
「Gimp」でもEPSファイルが使えるようになります。

「Ghostscript」という名前はちょっと怖いけど
あるとスゴく便利なソフトってことです。

で、早速「Ghostscript」をインストールしようと
ダウンロードサイトを探すのですが、ファイルが見つからない。

これかな?と思ってダウンロードしたファイルは
OSのバージョンが違うのでインストールできないとか
いわれてメンドクサイことになります。

Windowsで「Ghostscript」をインストールしたときは
すぐにインストールできたのにMacではこんなにメンドクサイとは。
もうこの時点で挫折しそう。。。

しかし、ここまで調べて諦めるのも悔しいので
さらに調べて「Macports」というソフトをインストールすれば
「Ghostscript」を簡単にインストールできるようになるとの
情報を見つけました。

おぉ、これは使える!!

「Macports」をインストールすれば
これまで悩んでいた「Ghostscript」のインストールが
すべて解決するとホッとしたものです。

しかし、ここから新たなる苦悩が始まるとは
このときは思いもしませんでした。

Macportsを使って「Ghostscript」を簡単インストール!?

Macで無料ソフトからEPSファイルを編集するためには
「Ghostscript」をインストールする必要があり、「Macports」を
使うとカンタンにインストールできるということまでわかりました。

そこで「Macports」って何なんだ?
って疑問があるわけです。

「MacPorts」は MacOSX 上でUNIX 向けに開発された
オープンソース・ソフトウェアを手軽にインストールすることが
できる管理ソフトになります。

これからインストールする「Ghostscript」も
UNIXのオープンソース・ソフトウェアってわけです。

で、オープンソースはソフトの設計図しか配布されていないので
パソコンで実行できるようにコンパイルという作業が必要になるんです。

UNIXやオープンソース、コンパイルなど聞き慣れない単語が
でてきて一気に頭が疲れてきました。

「MacPorts」を使えば、この面倒な作業が
簡単になるってわけです。

「MacPorts」をインストールする方法は
インターネットで調べればいくつか出てきます。

その中でも一番わかりやすく説明されているのが

MacPortsでステキなUNIXツールをインストール
です。

わたしも他のサイトに比べたらわかりやすいので
「MacPorts」のインストールまではカンタンにできました。

しかし、UNIXにまったく触ったことがないので
次の「環境変数の追加」が何のことがわかりません。

「Ghostscript」をカンタンにインストールするための
「MacPorts」のインストール方法がわからないという
袋小路状態になってしまいました。

そんなわけで、今度は「MacPorts」のインストール方法を
調べるハメになりました。

MacでEPSファイルを使えるようにするのがこんなに
面倒だとは思いませんでした。

それでも何とか調べて無事にMacでEPSファイルを
フリーソフトで読み込んで編集できるようになりました!

しかも、「MacPorts」からインストールしたからか
「Inkscape」で直接EPSファイルを読み込めるようになりました!!
苦労したかいがあったってもんです☆

最初は5分程度ですぐに終わると思ってたのに
調べながらやっていたら8時間ぐらいかかっちゃいました。

はぁ〜、疲れた。

特に「Ghostscript」のインストールが
2時間ぐらいかかるのでエラーだと思って中断して
原因を調べたりしてたのが痛かった。

Macで「Ghostscript」をインストールしようとする人が
こんな苦労をしないように手順を書いていきます。

Macに「Ghostscript」をインストールする方法・手順

それではMacでEPSファイルが編集できるようにするために
「MacPorts」を使って「Ghostscript」をインストールする手順を
書いていきます。

わたしの環境がMacOS10.6なので10.6での
インストール手順を書いていきます。

できるだけわかりやすく書いていきますが
パソコン歴の長いわたしもUNIXの知識がなくて
四苦八苦したのでパソコン初心者にはオススメできません。

パソコン初心者の方は難しいのを覚悟して読んでもらうか
あきらめてアドビのイラストレーターを購入するのが
一番カンタンだと思います。

全体の手順はこんな感じです。

  • 1.「Xcode」をインストール
  • 2.「MacPorts」をインストール
  • 3.「MacPorts」の環境変数を追加
  • 4.「MacPorts」のアップデート
  • 5.「MacPorts」を使って「Ghostscript」をインストール
  • 6.「Inkscape」をインストール

「Inkscape」のインストールは最後にしていますが
順番は最初でも最後でもかまいません。

■1.「Xcode」をインストール

まず最初に「Xcode」をインストールします。
「Xcode」はソフトウェア開発用のプログラムで
Macを買ったときに付属しているインストールDVDの
中に入ってます。

わたしはiMacを持っているのですがDVDは
「iMac Mac OS X Install DVD」と「iMac Applications Install DVD」の
2枚が付属していました。

「Xcode」が収録されているのは「iMac Mac OS X Install DVD」の方です。

「iMac Mac OS X Install DVD」を入れて
DVDのフォルダを開き、「オプションインストール」の中の
「Xcode.mpkg」をダブルクリックしてインストールします。

オプション設定とかが選べますが
すべてデフォルトのまま「次へ」「継続」「インストール」と
押してインストールします。

Appleのサイトからもファイルをダウンロードできますが
2GBくらいあるのでインストールDVDを使った方が早いです。

■2.「MacPorts」をインストール

次に「MacPorts」をインストールします。

「MacPorts」のファイルは以下のリンクからダウンロードできます。
ファイルの最後に「.dmg」の拡張子が付いてるファイルをダウンロードします。

http://distfiles.macports.org/MacPorts/

MacOSのバージョンによってダウンロードする
ファイルが違うので注意してください。

2011年4月での各OSの最新バージョンは以下の通りです。

MacOS10.4 → MacPorts-1.9.1-10.4-Tiger.dmg
MacOS10.5 → MacPorts-1.9.2-10.5-Leopard.dmg
MacOS10.6 → MacPorts-1.9.2-10.6-SnowLeopard.dmg

ダウンロードしたファイルをダブルクリックで内容を表示して
その中にあるインストールファイルを実行してインストールします。
インストール時の設定はデフォルトのままでOKです。

■3.「MacPorts」の環境変数を追加

「MacPorts」のインストールが終了したら
環境変数の追加をします。

わたしはここでやり方がわからず手間取りました。

「MacPorts」の環境変数を設定するには
「ターミナル」というアプリを使って設定します。

「ターミナル」は「アプリケーション」→「ユーティリティ」の中に
あるので「ターミナル」を起動します。

ここから$の後にコマンドを入力していきます。
まずは環境設定をするファイルがあるかを確認します。


ls -a

このコマンドを実行するとファイル一覧が表示されます。
「.bashrc」「.bash_profile」の2つのファイルがあるか確認します。
わたしの環境では2つともありませんでした。

次に以下の3行のコードをコピペして実行します。
これで設定ファイルに環境変数が追加されます。
「.bashrc」「.bash_profile」のファイルがない場合は
このコードを実行することで自動的に作られます。


echo 'export PATH=$PATH:/opt/local/bin:/opt/local/sbin/' >> ~/.bashrc
echo 'export MANPATH=$MANPATH:/opt/local/man' >> ~/.bashrc
echo 'source .bashrc' >> ~/.bash_profile

この3行が実行すれば環境設定は終わり。
エラーが出なければ次の4.「MacPorts」のアップデートへ読み進めてください。

うまくできなかったときのことを考えて別の方法も記載しておきます。

もう一つの方法はターミナルのテキストエディタ「vi」を使う方法です。
まず、.bashrcファイルを編集します。


vi .bashrc

これで.bashrcファイルの内容が見れます。
.bashrcファイルがなければこのときに新規作成されます。

「 i 」キーを押してinsert(編集)モードにします。
以下のコードをコピペします。


export PATH=/opt/local/bin:/opt/local/sbin/:$PATH
export MANPATH=/opt/local/man:$MANPATH

「esc」キーを押してinsert(編集)モードを終了します。


:w

「:w」と入力してファイルを保存します。


:q

「:q」と入力してviを終了します。

.bash_profileも同じようにviで編集します。


vi .bash_profile

.bash_profileには以下のコードをコピペして保存します。


source .bashrc

環境設定は以上です。

■4.「MacPorts」のアップデート

次は「MacPorts」のアップデートです。

手順2で最新版をダウンロードしてるので必要ないとは
思うのですが、「MacPorts」の使い方が書いてある
ページでは必ずやれと書いてあるので一応やっておきます。

「ターミナル」を起動して以下のコードを実行します。


sudo port -d selfupdate
sudo port -d sync

コマンドを実行するとパスワードが聴かれますので
Macのパスワードを入力します。
この2行のコマンドを実行するとアップデートが完了です。

わたしがやったときにはアップデートの途中でエラーが出て
「Ports failed:1」と出たので慌てましたが、問題ないということが
わかったので、もし同じようなエラーが出ても気にせず
先に進んでください。

■5.「MacPorts」を使って「Ghostscript」をインストール

次はいよいよ「Ghostscript」をインストールします。
「ターミナル」から以下のコードを実行します。


sudo port -v install ghostscript

これで、「Ghostscript」のインストールが始まります。
コマンドを実行するとパスワードが聴かれますので
Macのパスワードを入力します。

わたしの環境ではインストールが終わるまでに
2時間くらいかかりましたので気長に待ってください。

-vをつけないと、止まってるのか動いてるのかが
わからないので必ず付けることをオススメします。

最初の頃はわたしも-vをつけずにインストールして
あまりにも遅いので途中で止めてしまったことが
何度もあります。

■6.「Inkscape」をインストール

最後に「Inkscape」をインストールします。

「Inkscape」は以下のサイトから最新版を
ダウンロードしてインストールします。

http://inkscape.org/download/?lang=ja

これで「Inkscape」でEPSファイルを編集できるようになりました。
お疲れさまでした。

また、「Ghostscript」をインストールしているので
「GIMP」をインストールすれば「GIMP」でも
EPSファイルが使えるようになっています。

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